文化財保存修復学会員の皆様におかれましては、益々ご活躍のこととお慶び申し上げます。
第47回大会および2025年度総会は、富山にて開催されます。ここ富山は、奥に聳える立山連峰、山から海岸へ広がる富山平野、それらの陸地に抱かれた富山湾など、大地から海までの豊かな自然に育まれてきた土地です。そうした自然環境や、浄土真宗の展開、加賀藩・富山藩による統治など、時代ごとの社会環境のもとで、当地の人々は、暮らしを営み、文化を生み出してきました。
一方で、豊かな土地はさまざまな災害にも見舞われてきました。豊富な河川は多くの水害も起こしてきました。2024年元日の能登半島地震では県内にも大きな被害が出ました。近年、文化財と災害との関係についても、さまざまな議論や活動がなされているなか、富山において本学会の大会および総会が開催されるのは、意義深いことと思います。
皆様には、この地の風土を感じながら、文化財の保存修復のあり方をめぐって、活発なご議論・ご交流をいただければ幸いです。
2024年12月12日
一般社団法人 文化財保存修復学会